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新雪ブッキング

雪山100のリスク


雪山100のリスク

雪山100のリスク

近藤 謙司 (山と溪谷社)


国際山岳ガイド近藤謙司氏による、雪山に入ろうとする時のチェックポイント100を集成した本である。

ネット情報やケータイ・GPSなど新しい機器の活用、ルートの同定表、防衛体力(環境ストレスに対応するための体力)、アプローチでの雪の読み方、そのほかセトルメントコーンとかフラッグツリーなどなどの新しいキーワードが気になりつつも、基本的な話題はもう持っているこういう本と変わらない。

それに本を読んでなにごとかがわかるということでもないのだが、繰り返しこうした情報に触れること、実践と理論を往復し続けることには意味があるだろう。

「もう知っている」と言わず、雪山に入る人はもう一度開いてみてよい本だと思う。

NISEKO ATLAS


Niseko ATLAS(ニセコアトラス)

Niseko ATLAS(ニセコアトラス)

ideapark ((株)須田製版)


文庫版サイズだが、日本語/イギリス語併記、カナダ人デザイナー氏がデザインしたという、かなり日本離れしたニセコ紹介本である。

ニセコの地域や気候、各スキー場の概要、ニセコルールや雪崩など、この手の本に必ず出てくる基礎知識を絵本チックにテンポよくまとめているほか、久野、新谷、高久、高梨、TT玉井というニセコのキーマン各氏のインタビューを押さえている。

中でもハイライトは、地形図をもとに立体的にビジュアライズされたニセコアンヌプリの俯瞰図。各ゲートからアクセスできるテレインをくまなく紹介している(Jacksonの位置などもつまびらかにされている;上記高久氏のコメントは、こうした情報を出版物に掲載することへのエクスキューズである)。

わしらの遺伝子にない色彩やノリ、札幌で刷っているのになぜか欧米の匂いがしたり、製本も札幌なのに欧米の出版物にありがちなページ剥がれそう感が漂っているなど違和感はテンコ盛りだが、座右に置いて暇な時にパラパラめくっても面白い本だと思う。


以下、メモ。

  • ビーコン(写真はPIEPS DSP現行モデル)紹介の項に「しっかりバッテリーが充電されたものを使用」って書いてあるけど?(^^;)
  • 「ゾンデは3~4mの長さを」とのこと。特にニセコではもっともな指摘だが、携帯型で4mのゾンデは寡聞にして知らない…。そういえばスコップの項にママさんダンプが載っているのは何なのか。シャレなのか。
  • 日本は6,852の島から成っており、うち人が住んでいるのは462。へぇー、まさにアーキペリゴォー。(こういう話も、日本人編集者だけだったら出て来ないんじゃないかなぁー、と感心)
  • 新谷さんのインタビューの末尾にある「冗談が事故を防ぎます(Jokes prevent accidents)」というコメントがまた謎。クソ真面目に語ってるだけじゃ人の心に響かないよ、ということなんだろうか? まさか例のなだれ情報の最後の一行のこと?(^^;)

黒いシュプール


昨年雑誌で知ってぜひ見たくなった写真集。

あの後、さっそくオークションのアラートに登録したんだけど、いやぁ、待つこと1年…ついに出品され、落札することができました。

「黒いシュプール」、三浦敬三さんの写真集です。

1965年12月に初版(ゲットしたのは1966年再版)。
映画「白銀は招くよ!」が1959年、「アルプスの若大将」が1966年公開ですから、ちょうどスキーブームが訪れていた頃ではあるかも知れません。

三浦雄一郎さん(当時33歳)がモデルとなり、急峻な深雪の中を“セーターで”滑りまくっています。
華麗なる“回転”さえ、まだエキスパートだけのものだった時代。
ブーツ(というより“スキー靴”)は革、ストックのリングも巨大です。両足がピタリと揃って腰を捻るフォームも時代ですねぇ。
そんな頃に、スキーを担いで、あるいはシールで登り(あるいは、なんていうの?階段登り?で延々と登ったような跡が写っていたり)、防寒具の性能もよくない中でシャッターチャンスを待ち、今よりもいろんな意味で困難なシーンを見事に写し取っています。

現在エクストリームパウダーフォトセッションが隆盛を迎えているわけでありますが、そのまさにさきがけとなる一冊なのではないでしょうか。

モノクロームの魅力的な写真とともに、魅力的なキャプション(説明文)が記されています。
例えば。

「…このようなスピード回転こそ雄大な雪の斜面にふさわしい…ウェーデルンの流行によってスキーの本質が遙かに遠のいて了った感じがする。スキーというのはもっと大まかなものの筈だ。」

もう、めちゃくちゃサスガです。

The Snow Flake


The Snowflake: Winter's Secret Beauty

The Snowflake: Winter's Secret Beauty

Kenneth Libbrecht
Patricia Rasmussen (Voyageur Pr)


日本語版も出ているんだけど、失礼ながら訳者の方の「日本語力」があまり信用できないので、アメリカ語版を購入(安いし)。ま、写真集だから読めなくてもいいっしょー(笑)。

パトリシア・ラスムッセンという人が撮った「雪の結晶」の写真集です。
いや…実は、ケネス・リブレクトという人が書いた雪粒に関する解説文も載っていますが。
いや…むしろ文章の方が主なんですが(^^;)。

美しい…(うっとり)。
雪の結晶は六角形。でも気温や湿度(水分供給)によって、その形は無限のバリエーションを呈します。ひとつとして同じ形はない、わけですね。その造形には、ホント、時を忘れて見惚れてしまいます。

中に、窓ガラスについた霜の写真もあって、子どもだった頃に鉄道の駅舎の窓についていた結晶を思い出しました。あんなにキンキンにしばれることって、最近ないよなぁー。

好事家の間では有名と思われるナカヤ・ダイヤグラムも出ていました(日本人の名前もよく出てくるんだけど、スペルがよく間違われていますなー)。ダイヤグラムにはあってもあまり見たことのない、サヤ状なのや柱状なのの写真もあるので、興味深かったです。

日本と言えば、「雪粒を観察するのに好適な場所」として、中央北海道が紹介されています。でかい樹枝状の雪粒が見られる!んだそうで。

凍る体


凍る体―低体温症の恐怖

凍る体―低体温症の恐怖

船木 上総 (山と溪谷社)


山スキーに凝った著者24歳の時、モンブランの氷河でヒドゥン・クレバスに墜ちる。
16時間を経て奇跡的に救出されるが、呼びかけても反応はない。体温は28℃まで下がっていた…。

最重症(体温29℃以下)になると、生還はかなり困難になるという「低体温症」。著者自身が実際に踏み越えてしまった、その生と死の境界のお話である。

前半はそのモンブランでの事故から、蘇生・リハビリを経て約1年後に再び無意根山で滑るまでの物語。後半は、低体温症の学術的な説明と特にフィールドでの対処法がまとめられている(当然、読書スピードがガクっと落ちる(^^;))。

途中でキリスト教に対する信仰告白のようなくだりや、当時の彼女(今の奥様)への感謝の言葉などが挿入されて、感動的なようなこそばいような変な感じではあるが、低体温症の恐ろしさとともに、諦めないことの大切さ、そして再び滑れることの悦びがあふれていて、読後感は爽快だった。

あとがきにはこうある。
低体温症には、夏でもかかる(震えと眠気が同時に来たら危険サインと思え)。注意を怠るな。そして、雪山には一人で入るな…。

ちなみに著者は、苫小牧東病院の先生(副院長・循環器内科)である。

決定版 雪崩学


決定版 雪崩学―雪山サバイバル 最新研究と事故分析

決定版 雪崩学―雪山サバイバル 最新研究と事故分析

北海道雪崩事故防止研究会・編 (山と溪谷社)


雪崩の起こるメカニズムや、対処法(と言っても雪崩に“立ち向かう”わけではないが)を網羅した、まさに決定版。雪崩は夜は起こらないとか、木が立て込んでいる場所は大丈夫とか、埋もれても抜け出せるとか、けっこう誤解も多いのである。

雪山に入る101のコツ


「ニセコで滑るなら少しは勉強しなきゃ」と思って手に取った。
冬山に入る心構えから装備、雪崩や気象の知識に至るまで、バックカントリーの基礎要件が網羅されている。登山/スキー/スノーボードでバックカントリーに出る人必読の書。

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